設計事務所の仕事のやり方と、独立という誘惑には細心の注意を!!

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私が某建築研究所で働いた経験を書きますので仕事の内容を
具体的にみて下さい。
かれこれ40年も前ですので、思い出しながら書きます。

 

事務所の規模は所長1人.女性1人.男4人でした。
仕事の受注先の割合は、民間8、官庁2位です。

 

営業は主に所長が、後は設計実務、と現場監理を
設計した人が担当して見ていました。

 

所長のみが一級建築士、二級建築士が2名、それ以外は無級でした。
当時は定時制高校に行っていたひとも一人含まれていました。

 

学歴は全員高卒です。
設計製図のツールはドラフターと製図板でした。

 

給料は最初の1年は月額で世間並、でしたがボーナス無、
その後は1万/月up、ボーナス無が退職まで4年続きました。

 

所長は殆ど営業に出ていて、事務所にはいないのが普通でした。
固定電話でのやり取りが普通でした。
当時携帯はありませんから。

 

設計依頼される物件は木造の住宅以外はいろいろなジャンルでした。
具体的には、
官庁発注では 公営住宅、保育所、幼稚園、小学校、病院等
民間発注では 農協の支所、本庁、ガソリンスタンド、病院
       事務所、商店街の中の貸店舗、本社事務所、倉庫、
       工場等、構造は殆ど鉄骨造、鉄筋コンクリート造です。

 

職務内容について。

 

1.AM8:30  出社、掃除、その日の職務は所長が割り振る。

 

2.AM9:00 設計製図にはいる。黙々と雑談なく製図台と向き合う。
だから一人で製図台にむかって、来る日も来る日も描き続ける
     ことが出来ない人は、最初からむりです。

時たま判らない部分や詳細図やどうすれば良いかは先輩に聞けは゛
指示してくれたり、教えてくれたりするので、比較的やりやすい。
この状態が昼まで続く。

 

3.PM12:00~PM1:00  昼食  昼休み

この間はスタッフの年代がバラバラ故に雑談も無しでした。
女性の方は製図台にもたれて寝ていた時もありました。

 

4.PM1:00~5:30

午前中と同じ作業が続く。
時たま大手ゼネコンや地元建設会社の営業マンが仕事を
探しに訪れる。
応接コーナーで応対し、設計室は密室という決まりだ。

 

5.PM5:30  所長から何かあるかどうかの電話あり。
返事をしたらば、なにもなければ退社。

 

 

来る日も来る日もこの繰り返しだ。
それにあなたは耐えられますか?
これが一番の気力と体力の正念場です。

 

 

だからこそ私は4年間辛抱して一級建築士を
一発合格し独立したかったのです。
その原動力になった様には思います。

 

 

これは設計事務所の悪いところだと思いますが
時たま、所長がいるときには所員を叱り飛ばすことです。
昔の人は鍛えていると勘違いしているのでしょう。

 

 

まだ今もそんな事務所長がいると聞きますが
今ならばパワハラで訴えられても仕方ないような暴言です。
これは当時から不思議に思っていましたが解決しないまま
退職してしまいました。

 

 

自分の事務所を持つという夢は、
良いのですが一つ大きく間違っていました。
それは自分の事務所を持てば自由になれると思ったことです

 

 

さて、何から自由になれるのか? お金、時間的にが一番大きい!!
それを真剣に考えてなかったのは本当に間抜けでした。
今ならば誰しもが判ることですよね。

 

 

今までは少ない給料でありましたが、毎月の生活費はまかなえました。
でも自分で事務所経営をすれば、早速今日の飯代を心配する
必要性に迫られます。

 

私の場合は、幾つか設計依頼の物件をもっていたのと、
知り合いからご祝儀だと言ってお仕事の依頼を
うけたのが幸運でした。

 

 

あても無く独立するのは、絶対に危険ですので避けてください。
私の場合はたまたま幸運だったのです。
だが段々と世間の荒波に翻弄されて、四苦八苦しました。

 

 

それと一番悩まされるのが、老後の生活です。
私は生涯現役で、この世界は年期がものを言うから
老後も仕事は順調にあると錯覚したのが間違いでした。

 

 

世間は普通の人にとっては冷たいものです。
安藤忠雄さんのように世界的建築家に
なっていれば大丈夫ですが。

しかしかれもいま77歳ぐらいですから、
予期せぬ肉体的な病気がおそいます。

 

彼は100歳まで頑張ると言っています。
後輩にとっては頼もしい存在です。
ぜひ長生きしてもらいたいものです。

 

あなたにはあえて恥を忍んで書きました。
老後という大きな壁は誰にでも訪れる恐怖です。

 

 

老後の生活を安心して送れる作戦を練ってから
独立をしてくださいね。

 

老後の生活資金の確保がしっかりと出来る
人生設計を、建築設計とともに考えないと
老後になって行き詰まりますよ。

 

人間は仙人の様に雲を食べて生活は出来ません。
現役時代にはいつまでも働けると勘違いします。

 

そのうちに誰でも年をとります。
いろいろな人生設計をしてから独立出来るひとが、
事業の成功者ではないでしょうか。

その大事なことを命がけで考えてないとあわれな老後が
待っていますよ。

 

ではでは~

カテゴリー 建築設計の世界

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